LaTeX 入門
入門
TeX /ték/[名]〔コンピュータ〕テフ,テック
《テキストベースの組み版システム;数式の処理を得意とする》。
—『ジーニアス英和大辞典』(大修館書店,2001年)

目次

 

TeX,LaTeX とは?

TeXDonald Ervin Knuth によって開発された,フリーの「組版システム」です。 すなわち,活版印刷のような「文字や図版などの要素を紙面に配置する」という作業をコンピュータで行います。

LaTeX は TeX の上に構築されたフリーの文書処理システムです。 Leslie Lamport によって開発されました。 TeX は「組版のために開発された言語」でもあり,そのままでは使いにくい点もあるので,LaTeX では一般的な文書作成に便利な機能拡張がなされています。

現在では TeX で組版を行う場合には LaTeX を使うことが圧倒的に多いため,単に「TeX」と言った場合にそれが LaTeX のことを指している場合も多いのですが,本来 TeX と LaTeX は区別されるべきものです。 また,ワープロソフトと同じようなものだと思われがちですが,仕組みが全く異なります。 はじめての方へをお読みください。

読み方

TeX は「テック」または「テフ」([tex])と読みます。 どちらかというと大学系の人は「テフ」派が多いようです。 英語圏では [tek],[tekh] または誤読ですが [teks],ドイツ語圏では「テヒ」([tɛç]) とも読むようです。 同様に LaTeX は「ラテック」「ラテフ」などと読みます。

ロゴ

TeX および LaTeX の正式なロゴはこのページのタイトルのようなデザインです。ただし,プレーンテキストや電子メールなどで書くときには組版《くみはん》処理による表記ができないので,それぞれ “TeX”,“LaTeX” と書くことになっています。

動作環境

ほとんどの OS で動作します。つまり,ほとんどのコンピュータで使えます。

日本語化された TeX, LaTeX

日本では TeX, LaTeX を日本語化した pTeX, pLaTeX が使用されています*1。 現在は pTeX, pLaTeX を内部 Unicode 化した upTeX, upLaTeX が利用できます。

Unicode 化された TeX, LaTeX

Unicode に完全対応した LuaTeX, LuajitTeX, XeTeX というエンジンが利用できます。 これらのエンジンの上で動く LuaLaTeX, LuajitLaTeX, XeLaTeX を使っても日本語を出力できます。

LaTeX のバージョン

1994年に LaTeX の新版 LaTeX 2ε(トゥー・イー),1995年にはアスキーから日本語版 pLaTeX 2ε が出ました。 これにともなって,それ以前の古い LaTeX を特に LaTeX 2.09 と呼ぶことになりました。 以下では現行の LaTeX 2ε と pLaTeX 2ε と upLaTeX 2ε に基づいて説明します。

組版処理による表記ができないプレーンテキストや電子メールなどで書くときには LaTeX 2ε を “LaTeX2e” と書くことになっています。 以下では LaTeX 2ε, pLaTeX 2ε, upLaTeX 2ε をそれぞれ “LaTeX2e”, “pLaTeX2e”, “upLaTeX2e” と書きます。

LaTeX2e (pLaTeX2e, upLaTeX2e) の入門書

まずは次の本を挙げておきます。

これ以外にも多くの良書が出ています。書店でお選びください。

注意 : LaTeX には大きく分けて LaTeX2e と LaTeX 2.09 という二つの異なるバージョンがあります。 LaTeX2e と LaTeX 2.09 は別物と考えて良いくらい異なるものですので,注意してください。

文書ソースを \documentclass で始めるのが LaTeX2e,\documentstyle で始めるのが LaTeX 2.09 です。 LaTeX 2.09 用の古い原稿を LaTeX2e で処理すると自動的に LaTeX 2.09 の互換モードで処理されるので,エラーなどが出ないことも多くあります。

LaTeX を使うためには

お使いのコンピュータに TeX ディストリビューション一式をインストールすることで,LaTeX を使える環境が整います。 最近ではインストール不要のクラウドサービスも充実しています。

TeX をインストールする

初心者には TeX のインストールが最も難しいところかもしれません。 TeX Wiki には OS ごとのインストール方法が詳しく書かれていますので,TeX 入手法 をご参照ください。

TeX を Web で

インストール不要で LaTeX が使えるウェブページもあります。 初めて LaTeX に触れるにあたり,とりあえず使ってみたい場合は

が便利です。 このようなサービスの作り方については,TeX を Web でを参照してください。

また,より進んだクラウドのサービスも提供されています。

使い方

LaTeX の使い方を簡単に解説しています。


*1 pTeX, pLaTeX は株式会社アスキー(現:株式会社 KADOKAWA のアスキー・メディアワークス)が日本語化したものです。pTeX, pLaTeX の頭文字の p(ピー)は publishing(出版)の意味です。アスキーでは pTeX, pLaTeX を自社の本の製作に利用していました。

Last-modified: 2018-06-27 (水) 10:13:15 (22d)