\def によるマクロの定義は推奨されません.なぜなら,それ以前に同名のマクロが定義されていても警告なしに上書きしてしまうからです.マクロの定義には「可能な限り」 \newcommand,再定義には \renewcommand を使うようにしてください.
xparse というパッケージを使用するとより柔軟にマクロを定義することができます.
以下のコマンドは1993年にリリースされた LaTeX2e の New Font Scheme Selection (NFSS) release 2 をサポートしていないため,非推奨です.NFSS とは書体の選択についての機構です.
以下の表の代替コマンドを使用してください.
非推奨コマンド | 代替コマンド | 書体 | |
{\bf ...} | \textbf{...} | \bfseries | 太字 |
{\it ...} | \textit{...} | \itshape | イタリック体 |
{\rm ...} | \textrm{...} | \rmfamily | ローマン体 |
{\sc ...} | \textsc{...} | \scshape | スモールキャピタル |
{\sf ...} | \textsf{...} | \sffamily | サンセリフ体 |
{\sl ...} | \textsl{...} | \slshape | スラント体 (光学的斜体) |
{\tt ...} | \texttt{...} | \ttfamily | タイプライター体 |
非推奨コマンドはそれ以前の設定を上書きします.例えば {\it \bf hoge} だと hoge は太字にはなりますが,イタリックにはなりません.代替コマンドを用いて \textit{\textbf{hoge}} (あるいは \textbf{\textit{hoge}}) とすれば太字かつイタリックになります.
なお,{\em ...} および \emph{...} は非推奨ではないので,問題なく使用出来ます.
和文では上記に加え以下のコマンドも非推奨なので注意してください.
非推奨コマンド | 代替コマンド | 書体 | |
{\mc ...} | \textmc{...} | \mcfamily | 明朝体 |
{\gt ...} | \textgt{...} | \gtfamily | ゴシック体 |
\documentclass{minimal} \begin{document} \makeatletter \input lfonts.tex % 無理矢理フォント定義部分を読み込んでみる \xpt \it \bf hoge \end{document}とかやってみると hoge が(イタリックではない)ボールドになります.(使い方がこれで合っているのかよくわからないですが.) そもそも cmbxti という文字列がどのファイルにもないようなのですが,ボールドイタリックはどうやって出していたのでしょうか.そのためのスタイルファイルがあったりしたのかな? 昔の comp.text.tex の投稿を見る限り,そうだったのでしょうか. -- kmaeda? 2016-07-21 (木) 15:34:16
This is TeX, Version 3.141592 (Web2C 7.5.2) (format=latex209 2003.2.20)で LaTeX Version 2.09 <25 March 1992> が利用できます。おそらくこれが、現在でも容易にネット上から入手可能な LaTeX 2.09 に近い環境だと思われます。ちゃんと \documentclass が ! Undefined control sequence. になるところまで
\documentstyle{article} \begin{document} {\bf\it ABCabc}/{\it\bf ABCabc} \end{document}を実行すると、\bf と \it を同時に使うと「後の方」だけが効くことがわかります。ボールドイタリックはいろいろ試さないとわかりません… -- aminophen 2016-07-22 (金) 22:31:21