TLContrib

TeX Live は書籍の付録として DVD に入る場合もあるため,

という条件を満たすものだけを採用する方針をとっています(Debian と同様)。 この方針やその他の様々な事情で TeX Live には収録されないものの,「パッケージ自体にはライセンスの制約がなく,利用や再配布が自由である」という場合が多々あります。 このようなパッケージを代わりに収録して,いわば「TeX Live を補完する」という目的で作られているディストリビューションが TLContrib です。



TLContrib に収録されているものの例

getnonfreefonts

先述の TeX Live の方針により,「商用・非商用を問わず無料で利用可能だが,商用再配布を禁じるフォント」は TeX Live には採用されません。 getnonfreefonts はそのような「無料だが『フリー』でないフォント」をインストールするためのスクリプトで,それ自体は LaTeX Project Public License (LPPL) v1.3 以降で配布されています。

cjk-gs-integrate-macos, ptex-fontmaps-macos

2015 年 10 月 3 日以降の TeX Live 2015 及び TeX Live 2016,2017 には,macOS Sierra / OS X El Capitan のヒラギノフォントに対応した ptex-fontmaps (旧名:jfontmaps) & cjk-gs-integrate が収録されていました。 しかし,これらは TeX Live 2018 以降では削除され,macOS 専用のヒラギノ(OS X 10.11 El Capitan 以降に付属するもの)を扱う場合は外部のデータベースからファイルを取得する方法に変更されました。 この外部データベースなどを収録したのが cjk-gs-integrate-macos,ptex-fontmaps-macos です。 セットアップ方法はヒラギノフォント#macos-hiragino-setupに説明があります。

japanese-otf-nonfree

いわゆる OTF パッケージ(pLaTeX 用)とその upLaTeX 対応版です。 ヒラギノフォントの仮名文字や記号類といったプロポーショナル和文文字を使用する \propshape という命令のために使われる TFM / VF のセットが含まれています。

hiraprop

2021年以降、hirapropパッケージもtlcontribリポジトリに収録されました。

実際に、tlcontribはTeX Live 2016以降で動作しますので、TeX Live 2016以降でhirapropパッケージを使いたい場合に、tlcontribリポジトリも利用するとよいでしょう。

関連リンク

ChangLog


Last-modified: 2022-12-14 (水) 11:58:45 (491d)