TeXworks は TeX でドキュメントを作成するためのシンプルな統合環境です.macOS 用の優れた統合環境である TeXShop をモデルに,同様の環境を全てのシステム上で実現すべく,開発されています.TeX Live*1,MiKTeX 等の TeX ディストリビューションに標準で含まれています.メニューは日本語化されており,SyncTeX もサポートしています.
奥村晴彦・黒木裕介『[改訂第9版]LaTeX美文書作成入門』では,おすすめの統合環境に TeXworks が紹介されています.
Microsoft Windows, macOS, GNU/Linux で利用できます.TeXworks はツールキットとして Qt を使用しているため,これら以外にも Qt がサポートされているプラットフォームでは動作すると思われます.
TeXworks/インストール を参照.
TeX Live に付属する TeXworks は,既に日本語用の設定がされています.そうでない場合に日本語を含む文書の組版をするためには,upLaTeX (ptex2pdf) または pLaTeX (ptex2pdf) を使うための設定を追加する必要があります.
TeXworks/設定 を参照.
TeXworks/使い方 を参照.
TeXworks で使用する文字コードはデフォルトでは UTF-8 です. このため,Shift_JIS, ISO-2022-JP, EUC-JP の文字コードを使用しているファイルを開きたい場合は,事前にファイルの文字コードを UTF-8 に変換する必要があります. 文字コードの変換には,各種テキストエディタの機能を使う方法と,コマンドラインから変換プログラムを使う方法があります.
Windows 版 TeXworks の PDF ビューアでゴシック体を表示する場合はフォントを埋め込む必要があります.最近の TeX Live の設定では規定で埋め込まれます.
TeXworks で [編集] > [設定] のエディタタブの「エディタ全体のオプション」で「現在カーソルのある行をハイライトする」にチェックを入れている場合,かな漢字変換の際に文字が白く表示され,ハイライトに隠れて見えにくくなるという現象が発生することがあります.このような現象が発生した場合は今のところ,「現在カーソルのある行をハイライトする」のチェックを外す(ハイライト機能を使わない)ぐらいしか対策はありません.
% この節は「スクリプト」についての説明がないと意味をなさないでしょう.