**あ~お [#sa344039]
***イタリック補正 [#a9f186e6]
[[斜体>#slanted-shape]]の文字の直後に入れる文字送り方向の空白
(およびこの空白を入れる操作)のこと.
これが適切に補われていない場合,
(書体の変わり目で)文字が近づきすぎることがある.
// ({\itshape local}) と ({\itshape local\/}) の
// 各々の出力結果を比較してみるとよい.
\/ コマンド(\textit の類のコマンドを用いる場合には暗黙のうちに補われる)
による場合は,イタリック補正を入れる箇所の直前の文字の傾き具合と高さに応じた値の空白が補われる.
// イタリック補正量は,実際には,tfm ファイルにて規定される.

***エンコーディング [#l51d2ace]
(主に)フォントにおける個々の文字(字形そのもの)と文字コードの対応関係のこと.
// ユーザは何らかの文書中に“A”という文字が書き込まれていた場合にそれが
// “A”として表示・印刷されることに何の疑問ももたないかもしれないが,
// 実際には,
//    文書ファイル中の“A”(ASCII コードあるいはそれに準じたコードでは)65
// → その“A”という文字が書き込まれた位置において使用されている
//    フォントにおける“65”という番号に対応する文字,を表示あるいは印刷に使用
// → たいていのテキスト用欧文フォントでは,
//    それは“A”と認識されるような字形の文字
// ということになっている(この流れのどこかで意図どおりでない対応関係が
// 用いられた場合には,いわゆる“文字化け”に悩むことになる).
// しかし,“65”という番号に“A と認識される字形の文字”を割り当てる必要はなく
// 別の形状の文字を割り当てたところで構わないわけである
// (実際,記号類だけ集めたようなフォントではそのようなことになっている).
// 特に,“記号類”や“アクセントつき文字”の配置に関しては様々な流儀が存在する.
// つまり,文字(字形そのもの)と文字コードとの対応関係は唯一不変のものではなく,
// 様々な対応関係が考えられ,また,実際に用いられている.

**か~こ [#raf88a3a]

***仮想フォント &aname(j-kasou-font); [#hb65dd5c]
[[Wikipedia-仮想フォント:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%AE%E6%83%B3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%88]]

ただし,TeX 関連の文脈では vf ファイル(あるいは ovf ファイル)を指すことが多い.

***クラスファイル &aname(cls-file); [#zc829337]
“章”(\chapter)の有無といった文書構造,および,
ページレイアウト・パラメータや個々の見出しの書体・文字サイズといった体裁に関する指定を記述したファイル.
拡張子は通常 .cls を用いる.

***クラスオプションファイル &aname(clo-file); [#r3d0077c]
[[クラスファイル>#cls-file]]で設定する項目のうち,
主に文字サイズ指定オプションに応じて変わる部分を記述したファイル
(標準配布のクラスファイルでは,
複数のクラスファイルに共通に用いられることが多いので,別ファイルにしてある).
拡張子は通常 .clo を用いる.

***コンパイル [#t38c2100]
TeX 関連の文脈では,[[タイプセット>#j-taipusetto]]の意で用いられることもある.

**さ~そ [#ze10e0e4]

***索引スタイルファイル &aname(ist-file); [#uac7ee08]
mendex(あるいは makeindex)を用いた索引作成の際に使用される,
索引の体裁に関する設定などを記述したファイル.
拡張子は通常 .ist を用いる.

***斜体 &aname(slanted-shape); [#h13d9a1d]
// skew-field のこと,という冗談はさておき
(横組み用フォントの場合)文字を右に傾けたような形状の書体のこと.
ただし,そのような形状(の欧文フォント)には
“イタリック体”(直立体のフォントを単に傾けるだけでなく,
独自にデザインされたもの)と
“スラント体”(直立体のフォントを単に傾けただけのもの)がある.
書体に関して正確を期したい場合には,
“イタリック体”を“斜体”と称するのは避けたほうがよい.

***書体 &aname(j-syotai); [#dfb62c67]
[[Wikipedia-書体:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9B%B8%E4%BD%93]]

***シェープ(シェイプ) [#ub240dda]
NFSS2(LaTeX におけるフォント選択システム)の文脈では,
個々の書体がもつ属性のうち,エンコーディング・ファミリー・シリーズ
(および文字サイズ)のいずれでも扱わない属性
(例えば,直立体とイタリック体の区別).

***シリーズ [#mcd3615d]
NFSS2(LaTeX におけるフォント選択システム)の文脈では,
個々の書体がもつ属性のうち,
文字を構成する線の太さや文字全体の幅(の傾向)による分類を指す.
例えば,Helvetica は通常の太さ・幅(medium (m) シリーズ)だが,
Helvetica-Narrow-Bold は線は太いが全体的に幅が狭い書体
(bold condensed (bc) シリーズ)である.

***スタイルファイル [#od17b3f5]
クラスファイル,クラスオプションファイル,
パッケージファイル(拡張子は通常 .sty)等すべての旧称.
現在では,(あえて古めかしい言い回しをしたいというのでなければ)
この語は用いずに“クラスファイル”等のより適切な語を用いるほうがよい.

***スペースファクタ [#lf8c0cdd]
TeX において,
空白文字によるスペースの伸縮度を調整するのに用いられる内部パラメータ.
スペースファクタの主な目的は,文末スペースと(文内の)単語間スペースとの区別.

**た~と [#va605b04]

***タイプセット &aname(j-taipusetto); [#c36f9ce6]
“組版”を意味する語だが,TeX 関連の文脈では“TeX のソースを元に(TeX 処理系での処理によって)、ページと文字配置の関係を決定すること”の意でも用いられる。
TeX は .tex ファイルを読んでタイプセットを行ない .dvi ファイルを生成する。
TeX は .tex ファイルなどを読んでタイプセットを行い .dvi ファイルを生成する。
// (LaTeX 文書の)タイプセット時にはクラスファイルなども読み込まれるし,
// また,dtx ファイルの類をタイプセットすることもあるので,
// “.tex ファイルなど”の“など”を追加.

***ドキュメントクラス &aname(document-class); [#e5dcc5c9]
論文・書籍といった文書の種別.LaTeX 文書では,
こういった文書の種別に応じた[[クラスファイル>#cls-file]]を使用する(のが原則).

**な~の [#r18a7ddd]
***ノンブル [#v429ca10]
ページ番号のこと.

**は~ほ [#n928b2e8]

***柱 [#x28c5d84]
ページの本文領域の外(上部あるいは左右の余白)に載せる文字列.
現在のページに記述されている章・節の見出しおよびページ番号などの情報
(辞典・字典の類では掲載項目)を記述することが多い.
LaTeX 文書の柱をカスタマイズするには,
本来ならページスタイルについて学習する必要がある.

***ファミリ(ファミリー) [#ga4b1452]
NFSS2(LaTeX におけるフォント選択システム)の文脈では,
個々の書体がもつ属性のうち,書体のデザイン上の系統による分類を指す.
例えば,Times-Roman と Times-BoldItalic では,直立体・イタリック体の別,
あるいは個々の文字を構成する線の太さの別はあるが,
いずれも Times(ptm ファミリー)に分類される.

***フォント &aname(j-font); [#sad622d4]
[[Wikipedia-フォント:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%88]] -- ビットマップフォント、スケーラブルフォント、ストロークフォント、アウトラインフォントについて簡単な解説あり。

***フォントメトリック &aname(font-metrics); [#s30f35c5]
あるフォントに収められている個々の文字の論理上の寸法
(実際に印字される部分の寸法ではなく,
その周囲の“余白”部分も加味した寸法)のこと.
ただし,実際に用いられるフォントメトリックデータにはそれだけでなく,
合字(リガチャ,複数の文字を組み合わせて 1 文字にした文字)
やカーニング(文字詰め)に関する情報も含まれる.

***プリアンブル(プレアンブル) [#n8d5708d]
LaTeX 文書においては,
\documentclass コマンドと \begin{document} の間の部分を指す.

***プレビューア [#fabb3356]
文書などをモニタ上で確認するためのソフトウェアのことではあるが,
TeX 関係の文脈では特に
[[dvi ファイル>#dvi-file]]のプレビューアのことを指すことも多い.

***文書クラス [#w1b4b318]
⇒ [[ドキュメントクラス>#document-class]]

***ベースライン [#k63b64ce]
“基準線”ではあるが,特に(組版時に)文字を並べる際の基準線のこと.
横組み用和文フォントのベースラインは個々の文字の下端ではない
(和欧混植の場合を考慮し,個々の文字がいくぶんベースラインよりも下に出るようにしてあることが一般的な)ので,注意が必要.


**ま~も [#qcd37d62]
***マクロ [#p88f6836]
一般には“複数の命令をひとまとめにしたもの”だそうだが,
TeX 関係の文脈では \def コマンド(\newcommand も内部で \def を用いている)
によって定義された,TeX(がもつプログラミング言語)の文法上の
“マクロ”を指すことも多い.

**やゆよ [#je32ab68]

**ら~ろ [#rd8430ac]
***ログファイル &aname(log-file); [#fbadebce]
各種のソフトウェアの処理過程を記録したファイル
(TeX の場合も例外ではない).
TeX の場合に限らず,しばしば拡張子には .log が用いられる.
なお,各種のエラーメッセージ・警告メッセージも
(もちろん)ログファイルに記録されている.

***リュウミン &aname(j-ryuumin); [#g3567876]
[[Wikipedia-リュウミン:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%83%B3]]。
⇒ [[rml>#rml]]

**わ [#ee28311c]

**記号・数字 [#wff7e832]

**A [#na0610a0]

***afm &aname(afm); [#c1290150]
「Adobe Font Metrics」。
[[Wikipedia-Adobe Font Metrics:http://ja.wikipedia.org/wiki/Adobe_Font_Metrics]]

***AGL &aname(agl); [#t7965fd0]
「Adobe Glyph List」。

**B [#y341cc3b]

**C [#z1bc8358]

***cid-x.map &aname(cid-xmap); [#gcdf1f03]
dvipdfmxによって参照される。

***cls ファイル [#d0cbad11]
⇒ [[クラスファイル>#cls-file]]

***clo ファイル [#x7bf7bf0]
⇒ [[クラスオプションファイル>#clo-file]]

***CMap &aname(cmap); [#mbd168d4]
「Character Map」。

***cmr &aname(cmr); [#ff81d843]
「Computer Modern Roman」。
TeX システムにおいては(とりあえず)デフォルトで使用されるフォント

***config.ps &aname(configps); [#n052724f]
dvipsの設定ファイル。

**D [#s490b3d3]

***dvi ファイル &aname(dvi-file); [#n7c49ccf]
TeX による組版結果を記録したファイル.
元来は dvi(DeVice Independent)の名称の通り,
デバイス非依存な一種のページ記述言語によるファイルであったのだが,
いまどきのユーザは各種の \special を(意図的にあるいは暗黙のうちに)
使うことによって“デバイス依存”な dvi ファイルを作りがちであることに注意が必要.
// 特に,“デバイス依存な処理を提供するパッケージのオプション指定と
// 実際に使用している dviware の不整合”に基づくトラブルは日常茶飯事である.

***dvips &aname(dvips); [#k086a42c]
[[Wikipedia-dvips:http://ja.wikipedia.org/wiki/Dvips]]

***dvipsk &aname(dvipsk); [#sa98582a]
Kpathsea に対応した dvips。ただし現在の dvips は Kpathsea に対応している。
W32TeX では,日本語対応したものを dvipsk,欧文対応のみのものを dvips として区別している。

***dviware &aname(dviware); [#ydaff5c6]
タイプセットされて出来上がったdviファイルを,
表示・印刷・変換するためのアプリケーション。
dvips や dvipdfm(x) の他,dviout(Windows),mxdvi(MacOS X),xdvi(UNIX+X Window System) など様々なものがある。

**E [#w2cc1aff]

**F [#x9d775f6]

**G [#w4e5e6ca]
***gbm &aname(gbm); [#u44389f3]
「GothicBBB Medium」。モリサワの角ゴシック体である中ゴシックのウエイトの中くらいのフォント。日本語PostScriptの処理系(プリンタ等)では、標準で利用することができる明朝体がGothicBBB-Medium (HeiseiKakuGo-W5などの適切な代用フォントに置き換えられることあり)。gbmは、goth10.vfやjisg.vfに記述されているGothicBBB-Mediumに対応するフォント名であり、goth10.vfやjisg.vfを読んだdviwareがgbmを適切なフォントで出力する。dvipsやdvipdfm(x)では、gbmは、出力機器の内蔵フォントとして処理され、適切なマップファイルを経て、GothicBBB-Medium-Hになる。gbm.tfmを(p)LaTeXが参照することは通常ない。

***glyphlist.txt &aname(glyphlisttxt); [#i192584a]
dvipdfmxによって参照される。

**H [#v7c2f039]

**I [#q8838dc6]
***ilg ファイル [#f91d6cb9]
mendex(あるいは makeindex)の[[ログファイル>#log-file]].

***ist ファイル [#gcb74ca3]
⇒ [[索引スタイルファイル>#ist-file]]

**J [#n67d9feb]
***jfm [#lbc97348]
pTeX で使用する和文[[フォントメトリック>#font-metrics]].
ただし,jfm データを記述したファイルの拡張子も .tfm であることに注意が必要.

**K [#n140b3b2]

**L [#u18fb5f2]

***log ファイル [#c8124791]
⇒ [[ログファイル>#log-file]]

***ls-R &aname(ls-r); [#le07f297]
$TEXMF以下の全てのファイル名を記したテキストファイル。
mktexlsrコマンドによって生成される。kpathseaによって参照される。
// ただし,ls-r ファイルを使用する必要はない.
// ただし,ls-R ファイルを使用する必要はない.

**M [#b7447dd9]

**N [#r6ec5eb7]

**O [#e2a0cf75]

**P [#z2099f7e]
***PFA &aname(pfa); [#cfe57fb4]
「Printer Font ASCII」。PostScript Type 1フォントの形式の1つ。ASCIIコードで記述されている。dvipdfmxでは使用できない。dvipsでは使用可能。

***PFB &aname(pfb); [#n84db92c]
「Printer Font Binary」。PostScript Type 1フォントの形式の1つ。バイナリデータなのでそのままプリンタに送信されることはない。dvipdfmxおよびdvipsで使用可能。

***PFM &aname(pfm); [#n84db92c]
「Printer Font Metrics」。

***pdvips &aname(pdvips); [#h92a903a]
Red Hat Linux デストリビューションに含まれている日本語化された dvips。

***pxdvi &aname(pxdvi); [#q0bf352b]
Red Hat Linux デストリビューションに含まれている日本語化された xdvi。

**Q [#ifbd7284]

**R [#m1ccf56d]

***rml &aname(rml); [#c586f0ea]
「Ryumin Light」。モリサワの明朝体であるリュウミンのウエイトの小さいフォント。日本語PostScriptの処理系(プリンタ等)では、標準で利用することができる明朝体がRyumin-Light (HeiseiMin-W3などの適切な代用フォントに置き換えられることあり)。rmlは、min10.vfやjis.vfに記述されているRyumin-Lightに対応するフォント名であり、min10.vfやjis.vfを読んだdviwareがrmlを適切なフォントで出力する。dvipsやdvipdfm(x)では、rmlは、出力機器の内蔵フォントとして処理され、Ryumin-Light-Hになる。rml.tfmを(p)LaTeXが参照することは通常ない.
「Ryumin Light」。モリサワの明朝体であるリュウミンのウエイトの小さいフォント。日本語PostScriptの処理系(プリンタ等)では、標準で利用することができる明朝体がRyumin-Light (HeiseiMin-W3などの適切な代用フォントに置き換えられることあり)。rmlは、min10.vfやjis.vfに記述されているRyumin-Lightに対応するフォント名であり、min10.vfやjis.vfを読んだdviwareがrmlを適切なフォントで出力する。dvipsやdvipdfm(x)では、rmlは、適切なマップファイルを経て、出力機器の内蔵フォントとして処理され、Ryumin-Light-Hになる。rml.tfmを(p)LaTeXが参照することは通常ない。

**S [#y996429e]

**T [#be0948ce]

***TDS &aname(tds); [#a8596259]
「TeX Directory Structure」。
ディレクトリ構成標準化の試み。
[[A Directory Structure for TeX Files:http://www.tug.org/texinfohtml/tds.html]]

***texmf.cnf &aname(texmfcnf); [#g72b7a5d]
kpathseaの設定ファイル。

***tfm [#je45bbc6]
TeX で使用する(欧文)[[フォントメトリック>#font-metrics]].
TeX 自身のタイプセット処理には(文字の配置に関しては)tfm データのみを用いる.
“タイプセット時に使用された個々の tfm
に対してどの実フォントを用いて表示・印刷等の作業を行うか”というのは
(原則として)個々の [[dviware>#dviware]]
に対してきちんと設定することになる.
// フォントがありさえすれば“見える”,というのではないのが
// 面倒な(あるいは初心者泣かせな)ところではある.

**U [#fdf07171]

**V [#b0ff6d8c]

***VF &aname(vf); [#ee014bbc]
「Virtual Font」。複数のフォントからグリフを集めたり、代用フォントと整合をとるための補正を行ったりするためなどに用いられる。Virtual fontには、special命令を含めてDVIに記述できる命令を全て記述できる。

***VFlib &aname(vflib); [#g09a961b]
「Vector Font library」。
TrueTypeなどのフォントデータをラスタライズしビットマップデータを生成するためのライブラリ。

***vfontcap &aname(vfontcap); [#we678269]
VFlibによって参照される。フォントの存在するパスや利用する際の短縮名(エントリ名)などを記述する。UNIX類似環境では通常 /etc 以下に置かれる。

***vfontmap &aname(vfontmap); [#b02b639a]
xdviによって参照される。

**W [#n009509d]

***W32TeX &aname(w32tex); [#ca6f89cd]
角藤さんが Windows に移植した TeX 配布ファイルの名称。
⇒[[インストール(Windows)]]

**X [#b45e2b41]

***xdvik &aname(xdvik); [#j5d71c7c]
kpathseaライブラリを組み込んだ xdvi。

**Y [#f2ffc223]

**Z [#x5a45335]