*[[BasicTeX:http://tug.org/mactex/morepackages.html]] [#basictex]

BasicTeX は [[TeX Live]] のサブセットで,macOS 専用の TeX ディストリビューションです。
BasicTeX は TeX Live の scheme-small に対応し,LaTeX の文書作成に必要な最低限のパッケージと [[pdfTeX]],[[LuaTeX]],[[XeTeX]] などが含まれています。
BasicTeX には [[e-pTeX]] や [[e-upTeX>upTeX,upLaTeX]] が含まれていませんので,日本語の LaTeX 文書を作成するためには別途 collection-langjapanese をインストールします。
collection-langjapanese をインストールすれば,[[jsclasses]] や [[OTF]], [[BXjscls]] も利用可能になります。
// LuaTeX-ja は BasicTeX + collection-langjapanese だけではダメなので下へ移動 -- アセトアミノフェン (2016-06-22)

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#contents
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**BasicTeX のインストール [#i5822f30]

***BasicTeX.pkg でインストール [#if691d16]

[[More Packages - MacTeX:http://tug.org/mactex/morepackages.html]] または[[ミラーサイト (MacTeX)>MacTeX#mirror]] から BasicTeX.pkg をダウンロードします。

BasicTeX のインストールの概略は以下のとおりです。

+ ダウンロードした BasicTeX.pkg をダブルクリックしてインストールします。
--''手動でパスを通す必要はありません''。
ターミナルで以下のコマンドを実行し,返ってきた PATH に ''/Library/TeX/texbin'' が含まれていれば大丈夫です。
 $ echo $PATH
---''ターミナル初心者への注意:'' 上記コマンドの先頭の ''$'' はターミナルを起動すると示される「コマンド入力待ちの記号(プロンプト)」を表します。従って,実際に入力するのは echo $PATH です。
---以前に MacPorts または Fink からインストールした TeX が残っている場合は,パスの優先順位の再設定が必要です。(→[[Multiple TeX Distributions:http://tug.org/mactex/multipletexdistributions.html]])
+ ターミナル上で sudo tlmgr update --self --all を実行し,最新版までアップデートします。(→[[tlmgr を使用してのアップデート>TeX Live/Mac#p3c663c9]])
+ ターミナル上で sudo tlmgr update --self --all を実行し,最新版までアップデートします。
+ BasicTeX には標準で日本語 pTeX / upTeX が入っていませんので,collection-langjapanese を追加でインストールします。
 sudo tlmgr install collection-langjapanese
collection-langjapanese をインストールすれば,依存関係で collection-langcjk もインストールされます。
+ 日本語環境を整えます。
-- ヒラギノフォントを TeX でも利用可能にします。(→[[日本語環境の整備>TeX Live/Mac#i9febc9b]])
--- 以前の TeX Live で既に設定済みの場合は,この手順は不要です(ただし,El Capitan へのアップデート後にまだ作業を行っていない場合は必要になります)。
--- この設定をしなくても日本語は使用できますし,IPAexフォント/IPAフォントを埋め込んだPDFの作成もできますが,高品質なフォントであるヒラギノが使える macOS ならばヒラギノを利用可能にする設定は有用でしょう。
-- sudo kanji-config-updmap-sys を実行して PDF に埋め込むフォントを指定します。(→[[kanji-config-updmap(-sys) >TeX Live/Mac#hf34afcc]])
--- 新規インストール(アップグレード)時にはフォントが埋め込まれない設定となっているため,作成された PDF が「ファイルが壊れている」と見なされて開けないことがあります。
--- updmap-sys も実行されて各種の map ファイルが自動生成されます。
+ ''Happy LaTeXing!''
+ ヒラギノフォントを TeX でも利用する場合は設定します。(→[[macOS Sierra / OS X El Capitan での TeX Live のセットアップ>TeX Live/Mac#l8c867e9]])
>
- この設定をしなくても日本語は使用できますし,IPAexフォント/IPAフォントを埋め込んだPDFの作成もできます。
<

[[Ghostscript]] は別途インストールする必要があります。
また,[[TeXShop]] などの追加アプリケーションをインストールするとよいでしょう。

***Homebrew でインストール [#w71ff68b]

Homebrew で BasicTeX をインストールできます。

 $ brew cask install basictex
 $ sudo tlmgr update --self --all
 $ sudo tlmgr install collection-langjapanese
 $ sudo tlmgr paper a4

***インストールの事例 [#q65e25e8]
//***インストールの事例 [#q65e25e8]

以下のインストール事例も参考になります。

-[[MacでのTeX環境設定メモ:http://ki-chi.jp/?p=679]]
-[[Mac:BasicTeXを再インストール:http://blog.livedoor.jp/mt_kinabalu/archives/59515359.html]]
-[[MacにTeX環境を整える:http://keisanbutsuriya.hateblo.jp/entry/2016/04/15/190757]]
-[[[El Capitan]Homebrew CaskでTeX環境を構築する:https://www.aruneko.net/archives/1423]]
-[[OS X に texlive2015 をインストールする:http://d.hatena.ne.jp/pyopyopyo/20150710/p1]]
-[[BasicTeX-2015でRe:VIEWの環境を用意する:http://qiita.com/takahashim/items/74d6d1de557fad09a879]]
-[[MacにTexを導入する:http://mktozk.hateblo.jp/entry/configure-tex-on-mac]]

***TeX Live 2016 以降での注意点 [#y0fc0688]

// [[古い情報]] に書くべきかもしれないが,影響ある人は少ないと思われるので,直接関係ありそうなこちらに.

TeX Live 2015 以前でのインストール事例・解説記事では,BasicTeX に加えて

 $ sudo tlmgr install ptex

などとすれば日本語環境ができるとしているものがあります。
確かに 2015 以前では ptex をインストールすれば platex も使えるようになっていたのですが,
2016 以降では platex は platex パッケージに分離されました。
このため,ptex をインストールしただけでは platex が使えるようにはなりません。

日本語環境を構成するには,このページで解説しているように collection-langjapanese を
インストールすることをおすすめします。

//念のため TeX Live 2014 対応のものも残しておきます.
//-[[RStudioから使えるR Markdownで日本語のPDFを作成する:http://bicycle1885.hatenablog.com/entry/2014/10/15/032024]]
//-[[Macbook air に texlive2014 をインストールする:http://d.hatena.ne.jp/pyopyopyo/20140815/p1]]


** BasicTeX + collection-langjapanese で LuaTeX-ja を使う [#f2230bb1]

TeX Live の collection-langjapanese には [[LuaTeX-ja]] も含まれています。
しかし,BasicTeX + collection-langjapanese だけでは ltjsarticle.cls などを使った文書をタイプセットすることができません。
LuaTeX-ja を実際に使用するには,別途 collection-luatex (ctablestack.sty etc.) や collection-latexextra (filehook.sty etc.) などいくつかのパッケージを追加する必要があります。

% [[Twitter:https://twitter.com/_yyu_/status/728825087470632961]] などを参考に再現してみて,最小構成を確認できれば追記します。 -- アセトアミノフェン (2016-06-22)

% [[ここ:http://qiita.com/yyu/items/e3451caa86779b94abe1]]が参考になりそう。