[[LaTeX入門]] / [[最初の例>LaTeX入門/最初の例]] / [[簡単な数式 (1)>LaTeX入門/簡単な数式(1)]] / [[簡単な数式 (2)>LaTeX入門/簡単な数式(2)]] / [[各種パッケージの利用>LaTeX入門/各種パッケージの利用]] / レポート / [[HTML と LaTeX の比較>LaTeX入門/HTMLとLaTeXの比較]] / [[複雑な数式>LaTeX入門/複雑な数式]] / [[図表>LaTeX入門/図表]] / [[図表の配置>LaTeX入門/図表の配置]] / [[相互参照とリンク>LaTeX入門/相互参照とリンク]] / [[文献引用]] / [[索引作成]] / [[LaTeX マクロの作成>LaTeX入門/LaTeXマクロの作成]] / [[スライドの作り方(jsarticle 編)>LaTeX入門/スライドの作り方(jsarticle編)]] / [[応用的な使い方>LaTeX入門/応用的な使い方]] ---- * レポートの例 [#d6b54ced] いったんここで,ごく基本的なレポートを作成してみましょう。 #contents ** ファイルの作成と LaTeX 処理 [#q0f7b7b7] 以下に示したソース例を実際に作成してみてください。 \documentclass[uplatex,dvipdfmx,ja=standard]{bxjsarticle} \begin{document} \title{情報科学レポート} \author{奥村晴彦} \maketitle \section{はじめに} この文書は,ごく基本的なレポートや論文の例を示すものです。 実際にこのソースを入力してタイプセット(コンパイル)し, タイトル,著者名,本文,見出し,箇条書きがどのように表示されるかを 確認してみましょう。 \section{見出し} この文書の先頭にはタイトル,著者名,日付が出力されています。 特定の日付を指定することもできます。 そして,セクションの見出しが出力されています。 セクションの番号は自動的に付きます。 \section{箇条書き} 以下は箇条書きの例です。これは番号を振らない箇条書きです。 \begin{itemize} \item りぼん \item なかよし \end{itemize} これは番号を振る箇条書きです。 \begin{enumerate} \item 富士 \item 鷹 \item なすび \end{enumerate} \section{おわりに} これは一段組の例ですが,二段組に変更することもできます。 解説文を読んで,このソースをいろいろと変更してみましょう。 \end{document} * LaTeX ソースの解説 [#je7653fd] ** タイトル [#v5bd7795] 最初の \title{情報科学レポート} \author{奥村晴彦} \maketitle がレポートのタイトルを出力する部分です。 日付は今日の日付に自動出力されますが,日付を指定したいなら \title{情報科学レポート} \author{奥村晴彦} \date{2015年1月22日} \maketitle のように書きます。 ** 章立て [#re8a6eae] 各 \section{……} はセクション(節)の見出しを出力するコマンドです。 セクションの番号は自動的に出力されます。 番号が不要なら \section*{……} のようにします。 セクションの下位のサブセクションの見出しは \subsection{……} です。 これも番号が不要なら \subsection*{……} のようにします。 これらは HTML(ホームページ作成用のタグ)の <h1> …… </h1>,<h2> …… </h2> などに相当するものです。 ** 段組み [#ncbe151d] 二段組にしたいなら,最初の行すなわち文書クラスのオプションに twocolumn を加えて \documentclass[twocolumn,(ほかのオプション)]{(文書クラス)} のようにします。ほかのオプションがない場合は \documentclass[twocolumn]{(文書クラス)} となります。 ** 箇条書き [#nec5397a] 番号を振らない箇条書きは,たとえば \begin{itemize} \item りぼん \item なかよし \end{itemize} のように書きます。 これは HTML の <ul> <li>りぼん</li> <li>なかよし</li> </ul> に相当します。 番号を振る箇条書きは,たとえば \begin{enumerate} \item 富士 \item 鷹 \item なすび \end{enumerate} のように書きます。 これは HTML の <ol> <li>富士</li> <li>鷹</li> <li>なすび</li> </ol> に相当します。 ** 目次の付け方 [#b3dd6ef7] 学位論文のような大がかりなレポートになると,目次をつけることを要求されるでしょう。 目次を付けたい場所に \tableofcontents と書けば,その場所に目次が作成されます。 目次を正しく出力するには少なくとも2回タイプセットが必要です(より確実にするなら3回以上)。 詳細は[[相互参照とリンク>LaTeX入門/相互参照とリンク]]で説明します。 ** 文献リストの付け方 [#y5f20cc6] レポートや論文の最後に付ける参考文献一覧の一番簡単な書き方は,次のようにします。 \begin{thebibliography}{99} \item Leslie Lamport『文書処理システム \LaTeXe』 (阿瀬はる美 訳,ピアソン・エデュケーション,1999年) \item 奥村晴彦,黒木裕介『[改訂第6版]\LaTeXe 美文書作成入門』 (技術評論社,2013年) \end{thebibliography} 詳細は,後で出てくる[[文献引用]]のページにあります。