[[TeX入門]]/
[[最初の例>TeX入門/最初の例]]/
簡単な数式 (1)/
[[簡単な数式 (2)>TeX入門/簡単な数式(2)]]/
[[各種パッケージの利用>TeX入門/各種パッケージの利用]]/
[[レポート>TeX入門/レポート]]/
[[HTML と LaTeX の比較>TeX入門/HTMLとLaTeXの比較]]/
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[[文献引用]]/
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[[マクロの作成>TeX入門/マクロの作成]]/
[[スライドの作り方(jsarticle 編)>TeX入門/スライドの作り方(jsarticle編)]]/
[[応用的な使い方>TeX入門/応用的な使い方]]
[[TeX入門]] /
[[マクロの作成>TeX入門/マクロの作成]]

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''目次''
#contents

* 簡単な数式 (1) [#e7db3f13]

* 今後 TeX 入門で示すソース例について注意 [#eab636d3]
[[LaTeX入門/簡単な数式(1)]]に移転しました。

[[最初の例>TeX入門/最初の例]]では、はじめに [[pLaTeX>TeX入門/最初の例#cb71c504]] によるタイプセットを説明し、つづいて
[[upLaTeX>TeX入門/最初の例#q6b5d096]] によるタイプセットを説明しました。
今後 TeX 入門で示す例では、''特に upLaTeX でないと処理できないソースを除き''
pLaTeX 用のソースを示します。
// これは古い TeX 環境でも新しい TeX 環境でも「共通して」使えるソースを示すためです。
タイプセットしたい場合は、ソースファイル名を testfile.tex として

 ptex2pdf -l testfile

と入力すれば、pLaTeX と dvipdfmx で処理され、testfile.pdf が生成します。

同じソースを upLaTeX で処理したい場合には

-ソースを UTF-8 で保存する
-一行目を \documentclass[uplatex]{jsarticle} に置き換える

ことを忘れないでください。
タイプセットしたい場合は、ソースファイル名を testfile として

 ptex2pdf -u -l testfile

と入力すれば、upLaTeX と dvipdfmx で処理され、testfile.pdf が生成します。


* 簡単な数式の例 (1) [#k5e0098a]

次のファイルを作ってみましょう。

 \documentclass{jsarticle}
 \begin{document}
 
 日本で漱石が「吾輩は猫である」を発表したころ、
 ドイツでは Albert Einstein が特殊相対論を発表した。
 
 この理論によれば、エネルギー $E$ と質量 $m$ は
 \begin{equation}
   E = mc^{2}
 \end{equation}
 で関係づけられる。ここに $c$ は光速で、
 \begin{equation}
   c = 299{,}792{,}458 \, \mathrm{m/s}
 \end{equation}
 である。
 
 \end{document}

ファイルに ex2.tex という名前を付けて保存し、タイプセットします。
ex2.pdf を開いてみると、以下のように表示されるはずです。

#ref(http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texfaq/intro/ex2.jpg,wrap,nolink)
#br


* 解説 [#j8956e3c]

** 行内数式 [#ud5be9a8]
この例のように、数式は本文中では $ でサンドイッチします。

** 別行立て数式 [#j0e110d3]
別行立ての数式は 

 \begin{equation}
 \end{equation}

で囲みます。
数式番号が不要な時には

 \[
 \]

で囲みます((昔は \begin{displaymath} と \end{displaymath} で囲む方法がよく用いられましたが、これはよく用いられる amsmath パッケージでサポートされておらず、タイプの手間もかかりますので敢えて使う理由はありません。))。
以下で述べる amsmath パッケージを使う場合には

 \begin{equation*}
 \end{equation*}

でもかまいません。 

** 上付き文字 [#z98d3ff8]
//&mimetex(c^2);
「c の2乗」のような上付きは c^{2} のように書きます。
上付きが1文字だけの場合は c^2 としてもかまいません。

** 下付き文字 [#r435b918]
同様に
//&mimetex(a_i);
「a の i 番目」のような下付きは a_{i} のように書きます。
下付きが1文字だけの場合は a_i としてもかまいません。

** スペース [#wac0d434]
数式中で 299,792,458 と書くと、微妙にコンマの後にスペースができてしまい、桁区切りとして不適切な表示になります。
これを防ぐには 299{,}792{,}458 と書きます。

数値と単位の間には \, を挿入します。
見映えも良いスペースですし、間で改行されることもありません。

数式中では、いくら数値と単位の間に空白を入力しても無視されます。 
 \begin{equation}
   c = 299{,}792{,}458       \mathrm{m/s}
 \end{equation}

** ローマン体 [#ba767a1e]
単位は斜めのイタリック体ではなく直立したローマン体で書くルールになっています。
従って、数式中では単位の部分を \mathrm{...} , \textrm{...} もしくは \text{...} で囲んでおきます。

あるいは、SI 単位を正しく表記するために便利な [[siunitx]] パッケージを使うこともできます。


* さらに…… [#i124d483]

** amsmath, amssymb [#zbc6b182]
より高度な数式を書くためには,amsmath および amssymb
というパッケージを冒頭で読み込ませます。
つまり、次のように書きます。

 \documentclass{jsarticle}
 \usepackage{amsmath,amssymb}
 \begin{document}
 
 ……
 
 \end{document}

これらのパッケージは、高度な数学を入力するために米国数学会
American Mathematical Society で開発されたものです。
AMS によって開発されたパッケージおよびクラスファイルについての詳細は
[[AMS-LaTeX]] のページをお読みください。

** newtx [#v0095923]
LaTeX では、欧文や数式中の文字として標準では
Computer Modern という Knuth 氏オリジナルのフォントが使われます。
Times 系フォントにするためには、例えば newtx パッケージを使います。

 \documentclass{jsarticle}
 \usepackage{amsmath,newtxtext,newtxmath}
 \begin{document}
 
 ……
 
 \end{document}

newtx パッケージについては、TeX Wiki の [[newtx]] のページをお読みください。