* トラブルシューティング [#z43d125b]
** TeXShop のアップデートに失敗する [#bc4016e9]

OS X Mavericks 10.9.5 のアップデートにおいて,[[デジタル署名のバージョンがアップデートされた:http://readwrite.jp/archives/11485]]影響で,それ以前の時代に開発されたアプリを自動アップデートしようとすると,アップデートに失敗することがあります。
TeXShopのメニューからの自動アップデートがうまくいかない場合は,[[TeXShop の公式サイト:http://pages.uoregon.edu/koch/texshop/]]から最新版のTeXShopをダウンロードして,既存の TeXShop.app を上書きすることで,手動アップデートを行ってください。

** Yosemite にアップデートしたら,PDFがぼやけて見えるようになった [#y17d23d7]

この現象は 非Retinaディスプレイ搭載+Yosemite搭載 のMacでのみ生じる問題です。
Yosemite のPDFレンダリングエンジンにバグがあるために生じる現象で,OSのPDFレンダリングエンジンを使用しているSkimなど他のPDFビューアでも同じ問題が発生しています。
この現象は,OS X Yosemite 10.10, 10.10.1, 10.10.2 で特に顕著に発生します。10.10.3 のアップデートで随分改善されました。

TeXShop では,上記条件に該当してぼやける現象が発生する場合のために,対症療法的処方箋を用意してあります。
ターミナルで次のコマンドを実行して TeXShop を再起動してください。対策が施されます。
  defaults write TeXShop FixPreviewBlur YES

** ソースウィンドウをスクロールしたときに画面端で跳ね返るエフェクトが邪魔 [#y066bf8f]

Yosemite からこのエフェクトが強化されて,特に目立つようになったようです。
 defaults write TeXShop SourceScrollElasticity NO
とすればバウンスエフェクトを停止できます。

** 行番号表示のスクロールが遅れる [#p0829a60]

10.7 Lion において,OSのバグが原因で,ソースをスクロールしても行番号が全くスクロールされない問題が生じていました。TeXShopには,それを解決するための対症療法的解決策が仕込んであります。ただし,その対症療法は画面のちらつきや行番号スクロールの遅れの原因となります。
最新の OS X では,この問題は解決されましたので,もはや対症療法は不要になりました。
 defaults write TeXShop FixLineNumberScroll NO
とすれば対症療法を停止させ,行番号スクロールを高速化することができます。
(ただし,それでも完全になめらかにというわけにはいきませんが。)

** \newcommand などのTeXコマンドにスペルチェックの赤線が引かれるのが鬱陶しい [#y1389f91]

最新のTeXShopでは,スペルチェックの機能をユーザが自在にコントロールできるようになっています。
スペルチェック関連の機能を完全に停止させたい場合は,以下の項目のチェックを全て外してください。
- 環境設定 → 書類 → エディタ → スペルチェック
- 環境設定 → 書類 → エディタ → スペルの自動修正
- 編集 → スペルを自動的に修正

なお,[[cocoAspell:http://people.ict.usc.edu/~leuski/cocoaspell/]]を導入すれば,TeXの文法を考慮したスペルチェック(例えば \newcommand のような制御綴をスペルチェック対象から除外するなど)が可能になります。

* よくある質問 [#b75d05b6]
** TeXShopにはコマンド補完機能はないの? [#x6c48e51]

TeXShopには,補完関係の機能が3種類用意されています。

+ キーバインド
+ コマンド補完
+ マクロ

*** キーバインド [#vf1c6c03]
「キーバインド」は,例えば

  { と入力した瞬間に,{} が入力されてカーソルが {} の間に来る

といった,瞬間発動する入力補完機能です。(かつてのTeXShopではこの機能は「オートコンプリート」という名前でした。)
これは,メニューの
 ソース → キーバインド
からON/OFFの切り替えや内容編集ができます。

*** コマンド補完 [#z7a12d66]
「コマンド補完」は,例えば

 \be と入力してESCキーを押すと \begin{ と補完される

といった,現在の入力の続きを補完する機能です。
これは,メニューの
 ソース → コマンド補完 → 補完用語ファイルの編集...
から,補完辞書の編集ができます。この辞書は,下から順に補完されます。
補完後のカーソルキーの位置は #INS# で指定します。#RET# は改行コードに置換されます。

また,このコマンド補完のトリガーとなるキーをESCからTABに変更することもできます。
 環境設定 → 書類 → コマンド補完キー

*** マクロ [#o611ffff]
「マクロ」は,例えば,
 command+option+e を押すと
 \begin{enumerate}
 \item
 \end{enumerate}
 と入力される

のような,一連のコードスニペットを挿入する機能です。
メニューの「マクロ」から内容やショートカットキーの割り当てを編集できます。

- コードスニペット挿入後のカーソルキーの位置は #INS# で指定します。
- マクロ発動時に選択していたテキストは #SEL# の位置に挿入されます。
- マクロの内容を -- AppleScript から始めると,AppleScript でマクロを記述できます。これにより,マクロで複雑な処理を行わせたり,他のアプリケーションと連動させたりすることが可能になります。

** シンタックスハイライトの色をカスタマイズしたい [#t9cdb033]

TeXShop の環境設定ウィンドウは,多量の設定項目によってウィンドウが煩雑になることを防ぐため,GUIから設定可能な項目の数はあえて抑えてあります。その代わり,TeXShopには,コマンドラインのみから設定できる隠し設定項目がいくつもあります。

[[TeXShop Customizer:https://dl.dropboxusercontent.com/u/5807100/TeXShopCustomizer/index.ja.html]] を利用することで,それらの隠し設定を変更するコマンドを生成することができます。